突然ですが、この度、第一子を妊娠しました。まやどん母になります。
安定期に入り、今でこそ身も心も安定していますが、ここに来るまで本当に大変でした。
妊娠初期は想像以上の辛いつわり、実は過去1度流産も経験しているので、今回の妊娠も不安でたまりませんでした。
そんな時に出会って救われた本があります。妊娠中に読めて本当に良かった!と思えた1冊なので、ご紹介しますね。
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この本は「自然なお産」で全国的にも有名な、吉村医院院長の”性といのちのバイブル本”です。
この吉村院長、出版当時なんと80歳のおじいちゃん先生なんですが、医者人生をお産と女性に捧げ、2万例にも及ぶお産を診てきた凄い先生なんです。
産科や医療従事者の方にも広く読まれている本で、妊娠・お産のことが主にはなりますが、妊活中(不妊治療中)の心の在り方、育児中の子どもとの向き合い方、夫婦の在り方等々、様々な人の悩みに寄り添っています。
私も看護師ではありますが、この本を読まなければ知ることの出来なかった「性といのちの哲学」に触れ、もっと早くこの本と出会いたかった!と思ったほどです。
なぜこの本を読むと不安が消えていくのか?この記事にまとめているので確認していって下さいね!
「母になるまでに大切にしたい33のこと」こんな人におススメ
妊娠期の方にも、そうじゃない方にも広くおススメできる本ですが特に以下のような方におススメ!です。
- 出産にあたり色々不安だけど、何から知ればいいのか分からない
- どんなお産にしたいかイメージが湧かない
- 自然なお産にも興味がある
- 「もし子供が障害を持って生まれてきたら・・・」等と考え込んでしまう
- 妊活中、妊娠期の夫婦関係の在り方に悩んでいる
- 妻が妊娠して疎外感を感じているお父さんにもおススメ
自然なお産を推奨しているので賛否両論はありますが、医療介入のお産を否定しているわけではないので、読んでいて不快な気持ちになることはありませんでした。
ちなみに、私は無痛分娩にすると決めていましたが、この本を読んだからといって「やっぱり自然分娩じゃないとダメだ!」とはなりませんでしたので、無痛分娩希望の方も安心して読めると思います。
不安症な私個人的には、本当に出会えて良かった一冊です。
なぜこの本を読むと不安が消えるのか?
「吉村医院」は、自然なお産を貫く昔ながらの「お産の家」です。妊婦が薪割りをしたり、囲炉裏を囲んでかまどで炊いたご飯を食べたりする光景も本書で掲載されています。
吉村院長の、長年にわたるお産経験に基づいた教えを妊婦が肌で体験し、女性にとって大切なことを学べる場となっています。
しかし、その場にいなくても、この本を読めば「お産には真実が詰まっている」という吉村院長の想いに十分触れることができます。
そして、今ある不安や頭を駆け巡っている心配事が、どんどん軽くなっていくことを感じられるでしょう。
この本を読んで、妊娠・出産・育児にまつわる不安が払拭できると思ったのは、主に以下の4つの理由からです。
「妊娠期の体づくり」について具体的に教えてくれるから
第一章では「妊娠期(妊活中・妊娠中)の体づくり」について、具体的な行動習慣レベルで教えてくれています。
妊娠中においては「1日2~3時間の散歩」「1日300回のスクワット」等、スポーツジムのメニューか?とツッコミたくなるくらいです(笑)
いやいや、厳しすぎない?と思いますよね。私も思いました。ところがエビデンスを知ると、なるほどなぁと思います。
そもそも、昔は難産というものがほとんど無かったそう。人が身体をフルに使って生きていた時代は「お産がツルツルだった」と吉村院長は言います。
現代では、女性が家事をするにも、ボタンひとつで洗濯ができ、湯も沸き、ご飯も炊けます。しかし昔は、ひとつひとつの作業に腰を落として、股関節を開いてと、家事をするだけで自然と下半身が鍛えられていたわけです。
もちろん現代では働くママさんも多いので、仕事もしながら長時間の散歩やスクワットもこなしなさい!というわけではありません。
デスクワークが中心で、あまり体を動かしてないな・・と思ったら「掃除は、雑巾がけや窓ふきんをやる」など、日常生活で自然と体を鍛える心がけが大切なのだそう。
安定期に入るまでは不安で身動きがとれない・・・。私が一番思っていたことです。(特に1度流産を経験している方なんかは、敏感になっちゃうと思います)
しかし、この不安も、ある言葉で一瞬にして打ち崩されました。それが、次に紹介する「産む力を高める3つの基本指導」です。
「ごろごろ・ぱくぱく・びくびくしない」は魔法の言葉
吉村医院では「自然なお産をしたい」と言って訪れる妊婦さんが後を絶ちません。でも中には、赤ちゃんの心拍が下がる等のどうしようもない事情で病院に搬送され、医療介入が必要になられる方もいます。
しかし、病院搬送率は5%程度、うち帝王切開になった方は2%だったそうです。(出版当時の統計)
いまや日本でも帝王切開率が20%を超えるこの時代で、この数字は本当に凄いことですよね!!
その秘訣が「産む力を高める3つの基本指導」にあります。それこそが「ごろごろ・ぱくぱく・びくびくしない」という教えです。
そう。結局、体力作りと、食習慣の見直しと、考えすぎないことが大切ってことなんですよね。
- 「ごろごろしない」
「安定期に入る前の妊娠初期から、ばんばん身体を動かしてもいい。」という吉村院長。
特殊で極端に激しいスポーツでもない限り、ちょっと身体を動かしたくらいでだめになるいのちは、残念ながらもともと異常があるからそうなるのであって、健康な赤ちゃんは動いたくらいで出て行ってしまうことはないと言います。(医学的異常がある場合は別なので診察を受けることは大事です)
これは確かにそうかもしれない、と思いました。私も過去に流産してしまったときは「仕事で無理をしたから」とか「ストレスをため込んだから」とか色々考えて自分を責めました。その経験ゆえ、今回の妊娠が分かってからは岩のように動けませんでした(笑)
でも、赤ちゃんが出て行ってしまった原因なんていくら考えたところで分からないんです。「もともと生まれることが出来ない運命だったのだ」と、素直に受け入れることができ、心が楽になりました。
また、吉村医院で赤ちゃんを産んだ方の経験談などからも、身体を動かすことによって身体の生命力が高まって、子宮の生命力も高まるということが分かり、思っていたより身体を動かしてもいいんだなと安心することも出来ました。
- 「ぱくぱくしない」
もうひとつ重要なのが、食生活の問題です。「西洋のカタカナについた食べ物を食べずに江戸時代のような和食の粗食をしなさい」と鬼のようなことを言われます(笑)
さすがにこれはスパルタ過ぎますが、やはり昔ながらの和食って本当に健康に良いんだなぁと思います。
出来る範囲で、お味噌汁や季節の野菜の煮物など、昔ながらの食事を取り入れつつ、食べ過ぎないことを意識すればいいと思います。
吉村医院では、健康的な食事を毎日食べ、妊娠中に18キロも痩せた方がいたそうでビックリしました。元々は肥満の方だったのでしょうが、妊娠中にダイエット成功なんて凄いですよね~!!
その方も、ツルっと安産で元気な子を産んだそうです。この方だけじゃなく吉村医院では、ほとんどのお産が医療の介入が無くともスムーズに進むそうです。
妊娠すると、インスリンの分泌が減ったり、水分量が増えたり、とにかく身体は赤ちゃんのためにエネルギーを溜め込もうとして太りやすくなります。
適正体重のお母さんは、あまり気にしすぎる必要はないですが、産道に脂肪が付きすぎると赤ちゃんが通る時に苦しくなってしまうようです。
「ぱくぱく」しすぎないように気を付けたいですね。
- 「びくびくしない」
最後の「びくびくしない」は、あらゆる情報に振り回されないで、女性に本来備わった「産む力」を信じて心穏やかに過ごしなさいということです。
今は昔と違って、様々な情報がネット上でも簡単に手に入ります。「〇〇したら危ない」等といった記事も多いですね。
また、医者が過剰に妊婦の不安を煽ることにも、吉村院長は「怒りを覚えるほどだ!」と警鐘を鳴らしています。”天にまかせてなるようになる”という大らかな気持ちで過ごしたほうがいいのだと言います。
それでも、妊娠中のお母さんは「子どもを守りたい」と必死なので、ついつい検索魔になってしまいがちですですよね・・・。
そして、低~い確率のことを書いているにも関わらず、つい我が子の身にも起こるのではないかと不安になってしまいます。精神的にもナイーブになりやすいので、これはもう仕方がないとも言えますが・・。
「子どもが障害をもっていたらどうしよう・・・」これも母親になる誰もが、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
個人的な環境や背景は人それぞれなので、出生前診断などを受けて産むかどうかを判断することは個人の自由であり権利だと思います。
この悩みについて吉村院長は「本来子を産むということは”条件をつけて受け入れる”ことではなく”ありのままのその子を、そのまま受け入れ愛していくこと”」とした上で「毎日精一杯やれることをやっていれば、あとは自然に任せ”腹をくくる”ことが出来るようになる」と言います。
忘れかけていた大切なことを思いださせてくれる
吉村魂は出産だけにとどまりません。「育児のこと」「男女のこと」「性欲・不妊のこと」などについても、深く記されています。
長年「性」と真剣に向き合ってきた吉村院長だからこそ書ける自然な言葉に心を揺さぶられ、どの章を読んでいても、ジーンと胸が熱くなりました。
特に印象に残ったのは「真の男女平等とは何か」というところで、私自身モヤモヤしていた部分が見事に晴れました。
「女性が社会進出して男女平等が推進したのか?」そんな浅はかなものでは平等とは言えない。もっともっと深いところにある本質的な性といのちの在り方を知ることが出来たような気がします。
大げさかもしれませんが、この本を読むことで「男らしく」とか「女らしく」とか「強い」とか「弱い」とか、そのような劣等感・罪悪感・恐怖感から解放される人も多いのではないかと思います。
親の在り方についても勉強になる
例えば「子どもの性教育」について。とても勉強になりました。
- 男の子が性器いじりを始めたら「恥ずかしいからしまっておきなさい」「汚いから触っちゃダメ」とは言わないこと。「汚い」といわれたものが命の根源だと知ったとき、性を大事なものと思えない。「大事だからしまっておいてね」と言ってあげること。
- 女の子の生理が始まったら「これから毎月辛い思いをするんだね、大変だね。」ではなく「おめでとう。お母さんがあなたを産んだよろこびを、あなたも味わえる準備がはじまったんだね。その日まで身体を大切にしようね。」と言ってあげること。
子どもは「親が自分の性を大切にしてくれた」ということを大人になっても忘れないそうです。そして、そのことが自分や、他人の身体を大切にすることと繋がっていくと言います。
他にも
- 新生児は夜によく泣くが、その欲求に授乳や抱っこでしっかり応えていくと、子どもは心身ともに満たされ、その後の子育てにも影響する
- 兄弟児がいても、一人ずつに「お前が一番」と言う。
- 「愛は一瞬一瞬100%」
など、子供を産んでからも、大事だな~と響いた言葉も沢山ありました。
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まとめ
吉村院長の教えは、とてもシンプル。「とにかくやるべきことをやる。あとは天に任せる」こんなに分かりやすく、かつ深い言葉で、いのちや性について書かれている本はそうないと思います。
私たちは、知らず知らずのうちに、性といのちのプレッシャーを抱えて生きています。
- 結婚すれば「子どもを作らなきゃいけない」「旦那と予定を合わせなきゃいけない」
- 妊娠すれば「健康な子を産まなければいけない」「上手に産んであげなきゃいけない」
- 出産後は「ちゃんと育てなきゃいけない」「一人前の大人にしなきゃいけない」
でも本来、妊娠や出産そのものは、体と心でするものであって、頭でするものではないのだと考えさせられます。だからこそ「やるべきことをやる」の”やるべきこと”をはき違えないようにしなければいけません。
私はこの本を読み、やれることを毎日やって(ごろごろ・ぱくぱく・びくびくしない)今ではほとんど不安はありません。
赤ちゃんがくれるすべてのメッセージを、良いことも悪いことも全身全霊で受け止めよう。だから、どんなあなたで生まれてきてもいいよ♡という気持ちで穏やかに過ごせています。
繰り返し読みたいと思える一冊でした。興味がある方は、是非読んでみて下さい。
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他にもおススメの「妊娠中に読みたい本」!!
他にも妊娠・出産にまつわる本を結構読んだので、また別でもレビューを書きたいなと思っております。
「語りかけ育児」
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こちらは「サリーウォードの0~4歳語りかけ育児」の漫画版になっていて、とても読みやすくおススメです。
1日30分の「語りかけ育児」で子どもの言語能力や知能、集中力、コミュニケーション能力がぐんぐん育つ!というもの。
原本はこちら↓
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原本もかなり評判が良いので迷ったのですが、結構分厚いようで、漫画の方がイメージしやすいかな♬と思い漫画版を購入しました。
こんな人におススメ
- 赤ちゃんとどうやって過ごせばいいかわからない
- 子どもの主体性を伸ばしたい
- 各月齢ごとの適切な関わり方が知りたい
- 分厚い本をじっくり読む時間はない
「はじめてママ&パパの育児」
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こちらは、オールカラーのイラストや写真が豊富で、初めてママが知りたい基礎知識が満載です!
こんな人におススメ
- 初産で赤ちゃんの生態が分からない
- 育児のイメージが湧かない
- 赤ちゃんの月齢に伴う発達・生活を知っておきたい
- 文章だけの本は苦手
本というより雑誌や参考書のような感じで、月齢ごとの発達・生活リズムからかかりやすい病気まで、わかりやすく網羅されています、
「子どもにいいこと大全」
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あっちゃんのYouTube大学でも取り上げられ話題になりました。個人的にこれが1番買ってよかった(手元にあると心強いなと思った)本です。
小児科医と内科医の先生が監修されており「子どもの自律神経を整える習慣」について62個、すぐに実践できるレベルで細かく書かれています。
何よりも、子どもの頃は自律神経をしっかり働かせておくことが重要なのだということがよくわかります。
こんな人におススメ
- どうやって子どもを育てていけばいいか分からない
- 子どもに良い習慣を一緒に身に着けたい
- 子どもファーストな生活習慣を送る覚悟がある
- 具体的な行動レベルで知りたい
「20時にはベッドへ」「6時に起きる」など睡眠の質がかなり重要視されていますので「いやいや子どもと一緒に毎朝早起きなんて無理」という方には少し苦痛に感じるかもしれません。
しかし”なぜ子どもにとって睡眠と早寝早起きがそんなにも大切なのか”を知っておくだけでも価値があるなぁと私は思いました。
他にも「朝ごはんは王様のように」「味噌汁はスーパーフード」「黒ゴマ8対天然塩2のふりかけ」「1日1回はハグ」など、かなり具体的で今すぐに始められることもあります。
以上、妊娠中に読んで良かったおススメの本をご紹介しました。
今回紹介した本は、どれも不安症の私が妊娠中に読んで実際に不安が軽減した本です。今、過去の私のように不安で夜も眠れない方のお役に少しでも立てたら幸いです。