『7つの習慣』という本を知っていますか?
著者は、世界で最も影響力のある人物にも選ばれたスティーブン・コヴィー博士です。
世界中で3000万部の大ベストセラー、今世紀もっとも重要な自己啓発本とも言われています。
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そんな「歴史的名著」と名高いこの本。買ったはいいけど分厚すぎてなかなか読む気が起きなかったんです。。えぇ、買って満足するタイプ(笑)
でも、読んでみたらもうね・・・感銘を受けすぎて、身を奮い立たされるとはこういうことかと。
読み終えた後は全部ちぎってかじって飲み込みたくなるくらい、自分の中に染み込ませたくて仕方ない衝動に駆られました。
普段、本は興味がある部分をかいつまんでしか読まないのですが、これ程までに一文一句を丁寧に、時間をかけて読んだ本は初めてだったんです。
読み終えた後もまたすぐ読みたくなる、実践したくなる、誰かに教えたくなる。そんな本だったので今回紹介していきます。
『7つの習慣』が他の本と違う2つのポイント
超!実践形式である
『7つの習慣』が普通の本と違うのは、読むだけでなく、自分が変わること、7つの習慣に導かれた生き方を本当に始めることを読者に求めている点です。
なんか宗教っぽいって思いましたか?(笑)
でも、この本がここまで広く読まれたもう1つの理由、それは人は基盤となる軸のある生き方を、どこかに求めているからでしょう。
2012年に亡くなるまで何百万人の人々に影響を与える生き方を示したコヴィー博士は、こう言います。
「私が楽観主義者なのは、変わらない原則を信じているからだ。原則に従って生きれば、原則が私たちの役に立つことを知っている。」と。
一章ごとに、コヴィー博士が出した実践編のワークがあるので、宿題感覚で楽しみながら実践できるのも魅力です。
「原則中心主義」である
私たちが生きている今の時代は、昔からは考えられないくらい変化しています。技術革命は目まぐるしく進歩し、経済の先行きは不透明、今この瞬間も、何もかもが変化し続けています。
だけど、1つだけ変わらないこと。これが原則です。
建物の端を踏み超えたら、落ちる。これは重力という、自然の法則に影響を受けていますね。
それと同じように、公正、正直、尊敬、洞察、責任、率先力などといった原則は私たちの人生に大きな影響を与えているというのです。
これまでもこれからも決して変わらないこと、人が信頼できるものこそが、時代を超えた不変の原則です。
しかし非常に多くの人たちが、人生の原則を回避し近道をしようとしていることをコヴィー博士は問題視しています。
愛がほしいと望みながら献身しない。対価を支払わずに成功したいなどと思う。これは絶対にあり得ないことであると。
確かに私も痩せたいと言いながらケーキを食べます。(小声)
つまり、私たちは優れた人格を築かず、優れた人格風になれるものを、必死で得ようとしているということです。
そんな小手先だけのテクニック本は余るほどありますが、それでは短期的な成功は得ることができても、長く成功できる人格を磨くことはできない。そう断言しているのです。
『7つの習慣』が不朽の名作として語り継がれる理由
この本、どのページを開いても名言というか、言葉の宝石が散りばめられているんですよ。書きたいことが多すぎて大変なんですよ、どうしましょう。(笑)
頑張って重要な点のみ絞っていきますね。この本が不朽の名作入りした理由は以下の4つでしょう。
コヴィー博士自身が偉大なリーダーシップであったこと
まず、著者であるスティーブン・コヴィー博士が偉大なリーダーシップの教育者でした。
本職は教師、その後教授となり、原則中心のリーダーシップを世界中に広めるために会社を興し、世界140ヵ国以上で事業を展開しています。
スティーブン・コヴィー博士は「レベル5のリーダーであり教育者」と言われています。
レベル5のリーダーとは何と定義されているかというと、変革を起こす類稀なリーダーであり、個人としての謙虚さと職業人としての強い意志を兼ね備え、エネルギー、意欲、創造力、自制心を、自分よりも大きなものに、自分がいなくなってからも長続きするものに投じられる人間。とされています。
いやかっこ良すぎですよね(笑)日本で言うと孫社長クラスでしょうか。
コヴィー博士は、世界中の人々、組織、会社の素晴らしさを引き出すという不屈の使命を持ち、そのキャリアを築いてもなお自身の影響力を誇示することなくあくまで謙虚でした。
自身に足りない部分を謙虚に認めた上で、自らが学んだ原則を人々に教え広めるために残したこの本は、彼の奉仕活動そのものであると語り継がれています。
30年をかけた研究と実践を重ねた集大成である一冊
コヴィー博士は気づきました。「成功」を手に入れている人々は五万といるが、大体はその成功が長続きしていないことに、疑問を抱いたのです。
そこでコヴィー博士、何をしたかと言うと、これがマジすごいんです。
なんと、1776年以降アメリカ合衆国で出版された成功に関する200年分の文献の分析・研究を始めたんですねぇ。
いや、200年分読み漁るって、もう変態の域。
そこで、初めの150年間と最近の50年間では、本に書いてある「成功の要因」に大きな差があることに気がついたのです。
初めの150年間は、人の資質や心の持ち方、人格に関わる部分に焦点が当てられていました(誠実、謙虚、忠実、節制、勇気、正義、忍耐など)
対して最近の50年間は、社会的イメージづくりやテクニックなど、応急処置的なスキルに集中していたのです。
後半のスキル重視の風潮は現代にも引き継がれており、真の成功要因である人格を形成するという習慣はすっかり影が薄くなっています。
そこでコヴィー博士が着目したのは前半150年間に重視されてきた人格であり、後半50年のイメージや表面的なテクニックではその場を凌ぐことや短期的な成功を得ることはできても、抱えた問題を根本的に解決したり、長期的な成功を勝ち取ることはできないという結論でした。
この結論にいたるまで30年という長い年月、調べ、実践し、教え、磨きをかけたものを、この一冊にまとめているのです。
成功したいと思っている人が読まなくていいわけがないですよね!
公的成功は、習慣がつくる私的成功がまずあってこそ。という素晴らしい教え
『7つの習慣』のもっとも重要な側面としては「成功」よりも「人格」に重点を置いてあることです。
「成功する」ための手段はなく「人格を築く」こと。また、それは日頃の習慣によってしか得られるものではないことを具体的に記しています。
習慣によって人格を築き、個人の効果性を高め良いリーダーになることで、私的成功、公的成功を繰り返すことができるのです。
その意味で、『7つの習慣』は個人の効果性だけでなく、世界中でリーダーシップの開発にもつながっているのですから、やっぱりすごい本ですよね。
偉大なリーダーシップの出発点は人格であり、リーダーシップは何よりも「人物」次第なのです。
ある話によれば、誰もが知る成功者ビル・ゲイツと、ウォーレンバフェットは「人生でもっとも重要なことは何だと思うか」という問いに対して、2人とも「フォーカス」と答えたのだそうです。
自制なくして個人の効果性は発揮できず、人格なくして自制できない。
これにはさすがに衝撃を受けました・・。真の自制とは、自分がもっとも力を出せる時間をもっとも重要な目標に注ぐことだ。というのです。
そうですよね。なんか自制っていうと、我慢とか自粛とか、そういった風に捉えがちですけど、間違った方向にフォーカスを向けないこと。そんなシンプルなことだったんですね!!
コヴィー博士の探求の旅が目指してきたのは、「偉大な企業を動かしているものは何か? 普通の業績から卓越した業績に飛躍できる企業と、それができない企業があるのはなぜか? 長く続く企業とそうでない企業の違いは何か? 混沌の中で繁栄できる企業の特徴は何か?」という問いに答えることでした。
そして博士が見出した答えは・・・と書きたい気持ちは山々ですが長くなるので答えを知りたい方は本を読んでみてくださいね。
会社を経営している人なんかには特に、胸に響くこと間違いなしだと思います。一般雇われピーポーの私にでさえ、頭かちわれるくらいの強烈な印象を残していきましたからね(笑)
組織というのは人で成り立っています。ひとりひとりが7つの習慣を実践すれば、間違いなく世界を動かすスゴイい組織ができるんじゃないですかね。
コヴィー博士自身の体験記でもあるからこそ心に刺さる
習慣を学び、身につけるための手段として、コヴィー博士自身が子育てや結婚生活、友人との関係などに取り入れ実践していきます。
誰もが私生活で直面する、さまざまな困難や問題を取り上げながら、分かりやすく、かつ力強い文章で誰もが理解できるものにしているところがこの本の魅力です。
私が特に心に刺さったのが、コヴィー博士自身が一番苦労した習慣の話です。
第5の習慣で「まず理解に徹し、そして理解される」というものがあるのですが、本当にこれってめちゃくちゃ難しいんですね。自分の感情的な未熟さを何度も何度も痛感するからです。
でも、自分が教えたとおりに生きるために、一人の個人として夫婦生活や子育てでも実践し続け、その過程で得たかけがえのない体験など。感動する話ばかりで涙なしでは見れませんでした。
コヴィー博士の苦悩も綴ってありますが、習慣を身に着けるまでの道のりそのものが幸せを与えてくれる。そんな素敵な物語でもあるなと感じました。
今より人生をもっと良くしたいと思っているそこのあなた、時代を超えた不変の原則を一度覗いてみませんか。
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まとめ
- コヴィー博士が30年かけて作り上げた『7つの習慣』は人生を左右する一冊だった
- 超!実践形式で私生活に取り入れやすいので本とともに自分が成長していける
- 短期的成功と長期的な成功の違いは「原則に従って生きるか」だけ
- 仕事や家庭、子育て、友人関係など具体的なシーンの話があって分かりやすい
- コヴィー博士自身の体験記でもあり感動する話も盛りだくさん